EDとは
EDとは、英語の「Erectile Dysfunction」の略であり、「勃起機能の低下」を意味します。日本では「勃起障害」「勃起不全」と訳されますが、まったく勃起が起こらないケースに限らず、硬さや維持が不十分であることも含め、「満足な性交がおこなえない状態」のことをいいます。 俗に言われる中折れ(性行為の途中で萎えてしまう)がEDの一番多い症状です。
最近なんとなく勃ちが悪い、セックスの途中で中折れしてしまう・・・ などの症状を感じた時は、「ED」を疑ってみて下さい!
たとえば自分の意思に反して勃起するのに時間がかかったり、勃起したとしても射精する前に萎えてしまったりすることもEDに含まれるのです。つまり、自分の意思とは裏腹に機能が追い付かず、満足に性行為を行えないこと。こういえば、自分もEDかも・・・って思う方も増えるのではないでしょうか。
EDの原因
通常、性的に刺激されると、勃起を知らせる神経によって血液が海綿体に流れ込み、海綿体が腫れて硬化します。 この状態が勃起ですが、なんらかの原因で神経や血管の働きが乱れるとEDになります。
原因には、老化、生活習慣病(糖尿病や高血圧など)、神経障害、心理的および精神的要因(ストレスなど)、投薬(抗うつ薬や降圧薬など)、外傷や手術の影響などがあります。
近年、偏食や肥満、運動不足、喫煙、休息不足などの生活習慣が深く関わっていると言われています。
心因性EDは、性行為に対する不安やパートナーとの緊張した関係など、勃起に関連する神経障害または血管障害がないことです。 抑うつ症状は ED と高い相関があることも知られており、トラウマ性ストレス障害 (PTSD) は ED の発生率を高めます。
EDの症状
- 性欲や興奮はあっても、なかなか勃起しない
- 最初は勃起するけれど、持続ができない
- オナニーでは問題なく勃起するけどセックスだと萎えてしまう
- 性行為の経験回数が少なく、不慣れなため緊張して勃起しない
- 挿入できても途中で萎えて抜けてしまう
- 勃起はしているのに明らかに堅さが不十分
上記のようにEDの症状は人によってさまざまです。これらの結果、性的能力に自信がもてず、性生活に億劫になってしまう人も多く見られます。
通常、性的な刺激を受けると、脳による興奮が神経を通して陰茎に伝わります。すると陰茎海綿体の動脈が拡張し、十分な血液が流れ込むことで大きく膨らむのが、いわゆる勃起という現象です。
しかし、神経や血管に何らかの問題があり、海綿体に十分な血液が送り込まれないと、満足のいく勃起が得られず、ED症状につながります。
EDの治療
患者やパートナーの希望を聞き、治療法を選択する。日本性機能学会・日本泌尿器科学会編集のED診療ガイドライン第3版によると、現在は勃起を促進するPDE5阻害薬の内服が第一選択の治療法となっている。日本では3つの薬が使用可能で、国内外で十分な有効性・安全性のデータが確認されているという。
心因性EDに対しては、カウンセリングによる助言・指導などの心理療法も併せて行うほか、抗うつ剤や漢方薬などを併用することもある。PDE5阻害剤が効かない場合や、服用できない患者には、陰圧式勃起補助器具を使用する治療などが行われる。また、性腺機能が低下している患者には、男性ホルモンを補充する治療でEDが改善するとされている。
ED治療後の注意
糖尿病や高血圧などの生活習慣病や食生活の乱れ、ストレスなどが原因となるため、バランスの取れた食事と規則正しい生活が大切です。 ED治療の分野では偽造医薬品がネット上で問題となっており、深刻な健康被害につながるケースには注意が必要です。